愚か者の戯言

2016.02.17
先週、同業者組合の全国集会が開かれた。
輸出中古衣料が八方ふさがりで、口々に厳しい状況が報告されるが、その表情は意外に明るく、そして自信に漲っている。
何故だろう、と考えながら会議を見守っていてあることに気付いた。
自分たちは必ず生き残れると信じているのだ!
買いたいという市場があり、そして売るものがあれば、魚心あれば水心、時の為政者が何をしようと商売は出来る。
少し前まで、長く輸出向け中古衣料がわが世の春を謳歌していた。
それを横目で見ていた異業種から、片手間で一儲けしてやろうという安易な参入が相次いだ。
そしてやり過ぎの反動が来て、すべての中古衣料輸入先の買入れ量がそれぞれの理由大幅に細った。
そこで巨大な負債を負って退場をさせられるのは安易な新規参入者たちだ。
長く本業として取り組んでいる人にとっては、山高ければ谷深し、いつもの景気循環の底が来ただけにすぎない。
そして、彼らが目指しているものは、安易な新規参入者によって傷つけられた信用や市場の修復である。
この業の懐の深さを改めて見せつけられた。
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